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持続というキーワード
LOHAS(Lifestyles Of Health And Sustainability)
健康や環境を意識し、持続可能を心がけるライフスタイル。

この中で一番大切なのはSustainability(持続可能性)だということに最近気づく。
どんな志も持続して出来ないならば意味がない。
長く続けて継続していくことに意味があり、すぐにやめてしまいたくなるような
環境であるのならば、それを改善し、続けられる環境を作ること。
ここが一番大事なポイントであった。

※最近、難い話題が多くてすいません。
 インプットが多すぎて、ブログでアウトプットしていかないと
 頭が忙しすぎてパンクしそうです。
 整理のためにもブログの記事を書き溜めています。
 しばしお付き合いくださいませ。

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「俺の作ったものだから、俺を信じて買って欲しい。」
と言ったのは地元の農家さんで、先日の、町のバレーボール大会の慰労会の席での話だった。
農薬を何回かけたとかそういう話じゃなくて、自分を信じて買って欲しいといったのは
心からの叫びであり、本当にその通りの話だと思う。
こういった地元の年配の方と話をする機会はありがたく、とても勉強になる。
有機農業や自然農ではなく、今までどおりのやり方で農業を営んできた人たちの意見も
聞かないと、問題点が浮き上がらないし、これからどうしていっていいのかわからない。
満遍なく話を聞くことがまずスタートで、それから改善していく必要があるのだ。

昔から農業をやっている人、志を持って農業に入ってきた若い人、
農薬をかけたり、トラクターで開墾したり、大規模だったり、小規模だったり、
多品種だったり、少品種だったり、有機でやったり、自然農だったり、
ビジネス的に農業を考えていたり、自給自足を目的にしたり、
農を取り囲む環境や考え方は皆それぞれ違う。

大きく分けて2種類の農業の営み方がある。
農業を生業とするにあたって、どちらの方向を目指すのかは
早い段階で決めるべき事柄である。その人がいきたい方向性がお金なのか
自給的な生活なのかで大分違ってくる。
十分な生活費を得てお金という対価に価値観を置くのなら
ある程度ビジネス的に農業を営んでいく必要があるが、
必要最小限の収入で農的生活を営むことを目的とするのならば、
やりたいようにやれるだろう。ただ、今現在の世の中で社会的な生活を送るには
お金というものが必ず必要で、家族がいるのならば多少の収入も必要になるのがネック。
この多少というのがわりと必要で、わりと自給的生活を難しくする。

ビジネス的な成功をするには起業的なセンスが必要で、
全ての人に適した農業のスタイルではない。
大事なことは、農業はね、そういうとびきりの人材ばかりが
成功する産業じゃダメだということ。企業とは違うから、
国になくてはならない産業で、国土を維持管理する意味合いでも
廃れちゃいけない。本来だったら国が率先してやらないといけないことだけど、
経済至上主義の世の中になっているから今は少し難しい。

農家は作って、誰かが売る。
(そのスタイルで今までやってきたわけだけど、高度経済成長で間違った方向に行き
 大規模・農薬・機械化に頼る風潮になってしまった。
 今現在、それ以外だと直売能力がないとキツイ。これは非常に危険な状態である)
農家直売はやっぱり限界がある、できる人とできない人が出てくる。
直売型農家の行き先はもう知れてる。いずれこの路線は確実に頭打ちになる。
全員ができる人ではないから。新規就農と起業を混同してはいけない。
新規就農した先のバックアップが必要。個の農業には限界がある。
マルシェもこの先はキツイ状況がくると思う。
農家が現地に赴いて数千円~数万円の収入を得るというのは必ず負担になってくる。
売る能力が必要になってくると、作る方がより大変になる。
これは持続可能を難しくする。

今現在、知っている中で数件、農家が人材を育てる方向に向かっている。
素晴らしい取り組みで話を聞いているだけでわくわくしてくる。

で、私、何ができる?

で、前述の話だが、「俺を信じられる距離」にいる人にはそれでいいのだが、
その距離にいない人にはどうしたらいい?

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パン屋の仕事がハードワークで続けられないのではという心配が、
施設の改善で解消できるならば、それを早急に改善すること。
持続可能な環境を自分自身で整えていくことが、今年度の達成目標。
体への負担を軽減し無理なくパンを焼く環境を整えていくこと。

これについては必ずやる。第一優先事項。

寝溜めは出来ないと最近気づく。
24時間起きててその後24時間眠ることができたとしても
毎日7時間寝るのと全然違う。相変わらず気づくのが遅い、遅すぎる。

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パン屋にしたって、農家にしたって、何の仕事だって、
始めるのは誰でも簡単に出来る。
難しいのは続けていくことで、続けていくためには最小限の負担に抑えて
無理をしないこと。急がないこと。そのためには、大きな目で俯瞰でモノを見、
大海の流れを知り己の実力を見極めること。

私が農業を必要以上に重要視するのは、地域と自分との関わり、
これからの未来の話でとても大事なことだから。
自分がパンを焼く、売るという中で、地域の良質なものを使い、
人が働く場所を作り、地域の中で回る小さなサイクルを作ることが大切だと思っている。
人が適切に自然を管理すること、農業、栽培、生産は繋がっていて
そこに需要ができ、人が生活するベースができる。

根幹を見直しながら小さな流れを作り、やがて大きな輪にすること。
自分にできることを模索しながらこれからもパンを焼こうと思う。
by wazawazapan | 2010-07-28 10:09 | パン屋のたわいもない話


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