カテゴリ:パン考( 42 )
ブレパンって何だろうか。
同じレシピ、同じ発酵時間、同じ材料・・・と言っても、本当に同じかと言ったら、そうでもない。

日々の気温、体調、気分、全ての条件を揃える事は不可能で、
そうやって「同じ」を画一化していくよりも、自分が変化に柔軟に対応していった方が、
私にとって多分よい。(従業員が多数いるベーカリーに関しては、
条件をできるだけ揃える事に躍起になることが必要であろうが)

パンと言うのは本当に繊細なものでそんな条件によって、味が左右されてしまうものであるかと
思うときもあれば、もの凄く適当に作ったものが、何だかおいしかったり、
正直言ってよくわからない時がある。これは経験と感覚に頼る部分も大きいのではないのかと思う。

経験と言う点で圧倒的に劣っている私が、どうやってブレを失くしていくのかというのが、
最近の大きなテーマである。
定番商品の味が、毎回毎回ブレていてはお話にならないわけで、
このブレ幅を最小限に食い止める為に、ひたすらデータを取るしかない。
出来を見て、味を見て、工程を振り返り、原因を追究していくことでそのブレ幅は小さくなる。

うちではゲランドの塩の角のない丸い塩気が気に入って使っているのだが、
今日、新しい袋を開けて塩に触れると、いつもより粒子が大きいことに気付き驚いた。
こんなところにも条件のブレがあるのか!と衝撃。
目視ではわからなかったと思う。何となく触ってみたのがよかった。

今のところ、正直、ブレまくる。条件に左右されまくり。
なので、最終的に顔と味を見て、納得のいかないものは出さない。
これが結構厳しいわけで、毎回2~3種類はそんな「ブレパン」を作ってしまい自家用となるのだが、
毎朝、何でこうなっちゃったんだろうと首をひねりながら、食べる。
今日は出ませんように、と、最終的には神頼みだったりして。
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by wazawazapan | 2009-04-10 10:45 | パン考
長時間発酵と超長時間発酵
うちのパンは全て長時間発酵で作っている。
ルヴァン酵母や甘酒酵母などの自家製酵母であっても、イーストを使ったパンであっても
通常12時間ほどの1次発酵をとっているものがほとんどだ。
天然酵母の店とか謳い文句をつけるとするなら、差し詰め長時間発酵の店というところだろうか。
しかし、わかりにくいという点で、そのサブタイトルは今のところつけていない。

先日のわざわざの時、今までで一番の生地量を仕込んだのだが、手順を間違えるという失敗を2つの生地でやった。
当然、それで微妙に味が変わってしまうわけだから、その生地は作り直しということになる。
その間違えた生地を捨てるということは、もちろんできないで、仕方ないので冷蔵庫に入れしばらく放っておいたのだった。

次の日も焼く時間が取れず、その二つの生地は丸々2日間以上、多分5度前後の冷蔵庫の中でゆるやかに発酵していた。そして、あくる日の朝、取り出すとそれはちょうどよい発酵具合になっていたのだった。

その2種類はライ麦のクランベリーカンパーニュとバゲットだったのだが、期待を持って焼いてみると、
それはそれはおいしかった。カンパーニュは内層が細かく密でとても舌触りがよい。
バゲットはクープこそうまくひらかなかったが気泡が大きく、甘味はいつもの倍以上濃かった。

これは試す価値があるなという感触があった。
2日間という発酵時間を要するということは、大量の生地を保管する場所が必要になる。この辺りが難点だろうか。
しかし、味が上がるというのはもちろん素晴らしいことだし、一人パン屋という都合上、仕込みの時間がズレルという大きな利点もある。
そういうわけで今、ひらすら試作中。来月あたりに出せたらいいと思っている。
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by wazawazapan | 2009-04-07 08:39 | パン考