カテゴリ:パン考( 42 )
生焼けの徹底回避
講釈たれる前にパンをちゃんと焼けと生焼けパンを売ってしまった友人からお達しが。
スイマセン、ホントスイマセン。もう謝るだけです。

生焼けパンの教訓から焼成率の算出に躍起になっている。毎回焼けたパンを計る。
計測している内に面白いことがわかってきた。
多分、一般的に言われている焼成率より軒並み低い。未だ計測中だが、バゲット、ベーグルを除けば10%前後のモノが多い。

その昔、食に何の興味もない仲のよいママ友から「添加物が入っているから何なのか知らないけど、市販のパンは柔らかい。パン屋のパンは買った翌日もう硬くなる。せめて買った翌日やわらかいパンを作ってくれ」と言われたことがある。
このキーワードはパンが主食でない日本人全ての叫びであり、ウチのパンはハード系だからとか添加物が入っていないから硬くなるんですといった言い訳はいらない、と思ったきっかけであった。

まず硬くならない=水分量が多いだと考えた。パンは翌日乾燥して固くなる。粉・塩・酵母・水の4点セットで硬くならないためには、単純に水分を増やせばいい。好きなパン屋のカンパーニュをスライスすると断面に艶々したみずみずしい気泡がある、当時の自分のパンにはこれがなかった、これを作ろう。

で、水をどんどん増やした。70、75,80,85,90,100,120%、パンとしてはとても有り得ない量まで増やしていく。捏ねられないから混ぜるだけ。当時は本も見ることもなく、実験、実験!という感じ。
それで出来上がったパンが今のロデブの原型で、新種のパン作ったと大騒ぎしたものだが、本を見たらロデブって名前で既にあるし。これを売りたいっていう原型だったパン=ロデブについてはいずれまた。

それで、色々試した結果、全てのパンにおいて通常よりレシピの水分量が多い、だから必然的に焼成率も高くなる。

焼き方もそれに加担している。
私のハード系パンの理想は薄く焼き締められた皮の中にしっとりとした内層。包丁でスッとカットしてしてしまえば噛むのも造作ないやわらかいパンなのだ。但し皮はしっかりと焼きこむ。水分を蒸発させないため、香ばしさを出すため。が、厚い皮は避けたい、歯切れが悪くなるから。

そうすると、高温で短時間焼成ということになる。低温で長時間焼いてしまうと内部にしっかりと火は通るがぱさついて皮も厚くなる。短時間、高温というのがキーワード。

すると、生焼けである。かの、生焼けである。
このギリギリラインの判断が難しい。だから焼成率を測ることにした。そしたら、水分量の多い特徴に今更ながら気付かされた。やっぱりデータはいい。データを取ると初心に返る。

焼成率、ケイゾクで計測中。感覚を確かな数値に変換することが今やるべきこと。
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by wazawazapan | 2009-05-04 09:07 | パン考
2次発酵の見極め
粉の配合や捏ねがパンの骨格を作るとしたら、1次発酵はパンの味を決め、2次発酵はパンの面を作っていると思う。焼きは集大成で一気にパンに仕上げてくれる。

パン作りを始めたばかりの頃はレシピ重視で出来が悪ければレシピのせいにし、出来がよければレシピを誉めたものだが、今は正直レシピなんて二の次で、まあ本当は大切なんだけど、それよりも工程に左右されるのがパン作りであって、同じ配合でも天と地ぐらい違うパンができるのが面白いところ。

一番苦手の工程は地味だが、多分、2次発酵の見極めだ。未だにこれがベストな2次発酵具合なのか分からない時がある。ブレパンを作ってしまうのはこの見極めの甘さが原因の場合が多い。食パンなどの型に入れて焼くパンは比較的2次発酵の見極めは簡単だ。型の8~9分目(これは長時間発酵での目安、通常のイースト発酵だと7分目くらいと表記されている場合が多いだろうが、ウチの配合だとこれくらい)に生地が持ち上がったらオーブンに入れる。

バケット系も布取りするのでわかりやすい。やばいのが丸パン系。ふんわり系の丸パン系。2倍くらいとか目視で判断するのがかなり難しい。ふんわり系は2次発酵を大抵発酵機に入れるのだが、温度○度、湿度○度で何分というのがまず出来ない。同じパンでもそんな杓子定規でやってたら無理なくらいブレる。

で、どうしたらよいのか考えていた。
指に粉をつけて生地を触ってみる。指に感じる空気感で見極める、なんて、そんな職人みたいなこと!と思ったら、これが結構調子がいい。見て分からなかったことも触ると分かる。人の指先の感覚って凄いなぁ。戻ってくる弾力を感じるならばまだ発酵する余力があるということかな、潰れてしまったら2次発酵させすぎかな。

そして、パンの面。見た目というのは大事なものでやはり見た目がよいと売れると思う。あえて無骨とか無骨狙いのパン=ロデブとかはよいとしても、あんこの出たあんぱんやクープの開いていないバゲットなど、ちょっと切ないのだ。


明日はわざわざの日。小諸ほんまち町屋館でお待ちしております。
GWです、中日です、ちょっと気合入れた品揃えで行きます。で、また余っちゃったりして・・・ふぅ。
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by wazawazapan | 2009-04-30 22:13 | パン考
オーブンのこと
ウチのパンが今後、飛躍的においしくなるということがあるのなら、それはオーブンを変えたと思ってもらっていいと思う。

おいしいパンを作るには、生地作り・発酵・焼成の3拍子が揃わなければいけないわけで、どれがかけてもいけないのだが、オーブンに入る直前のパン作りまでは完璧だったとしても、焼きが悪くてどうしようもなくなるということが多々ある。
と、いうのは言い過ぎで、焼きまでの過程がそれなりにできていれば、食べられるレベルのモノは焼けると思うが、最終的な食感なんかを作っていくためには相当大事。

これが昔あまり理解できていなくて、ついオーブンに入れると一安心し、出来上がりを見てオロオロということがよくあった。今はオーブン前に張り付いて念仏を唱えながら見るというのが習慣なので大丈夫。

パン屋をやると決めてからリサイクルの厨房機器屋にしつこいほど通って、プロのおばさん(この人がやり手で品番を言うと機能をソラで教えてくれる凄い人)に相談しつつ、1年半かけて中古機器を集めてもらったのだが、まさかオーブンにこんな落とし穴があるとは思わなかった。
パン用のオーブンの物凄いのは値段も物凄いので買えるはずもなく、業務用である程度の大きさがあり一度に焼ける分量がそれなりのもので、ガス、というのに絞って選んだのが今のオーブン。コンベンションオーブンということで熱が全部を回るので均一に焼けますというのが謳い文句だった。この熱が均一に回るというのが相当ポイント高かったんだけど、熱の回し方に相当の問題があったわけで。

とにかく風が強い。
新居と一緒で風が強い。
小型のパンが風で飛ばされて墜落し黒こげになるほど風が強い。
(この時はアホか!ってオーブンを罵倒)

ガスで空気を暖めてそれをファンで回してオーブン庫内の熱を均一にしているらしく、ブオーンって風が出てきてパンに当たる。やわらかいパン(食パン系)にはそれほどその風は影響しないのだが、ハード系は乾燥を嫌うのでもろ出来を左右される。
オーブンを買ってから半月くらいはこいつとの戦いで、それまで家庭用オーブンでうまく焼けていたパンたちが焼けず本当に苦労した。今は何とか工夫してそれなりに焼けるようになったのだが、まだ納得はしていない。

パン屋の開店準備ができてフライヤーを作っておばちゃんのとこに持って言ったら、「あら、これフランスパンよねぇ、あのオーブンで焼いたの?」なんて言う。だから~ハード系焼くって言ってたじゃん!「へぇー工夫すれば焼けるのねぇ、あれじゃ普通は焼けないのよ」なんて言う。。。。
でも、今は感謝してる。このオーブンでの苦労がきっといつか生きてくる。簡単に焼けてたら多分面白くも無い、ハードルがあるから燃える、苦労は人をデカくする。

しかし、コイツラ(このパン)を物凄いので焼いたらどうなるんだろうと時々頭をかすめる。
石釜かぁ、やっぱパンは石釜だよなぁ・・・。
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by wazawazapan | 2009-04-29 07:35 | パン考
焼成率
先日のわざわざの時、大きな失敗をやってしまった。フルーツの入った大型カンパーニュの中心の
火通りが悪く、生焼け部分があったのだった。そのパンは偶然閉店まで残り、手伝ってくれた友人が
一つ購入してくれ、一つはウチが持って帰ったのだったが、スライスして食べてびっくりしたのだった。

友人には本当に申し訳なく、これが友人だった幸運(スイマセン。。謝ることができたこと、
代わりのパンを渡すことができること、生焼けの報告をしてくれること。本当にありがとう、ごめんなさい)に感謝すると共に、今後このようなものを絶対に!店頭に出さないための対策を考えていた。

原因

・ドライフルーツを水に浸して十分に水分を吸わせてから使うので、水切りが甘いとフルーツの周りが焼けにくい。
・気温が低かったため、2次発酵の時間が十分取れていなかったのだと思う。生地の温度が上がらず焼成に時間がかかるところ、いつもの時間で焼いてしまった。

対策
・焼成率を計る。(焼く前の生地量-焼いた後の生地量)÷焼く前の生地量×100=焼成率%

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焼成率とは焼く前の生地量と焼いた後の生地量を測り、その消失率を調べるものなのだが、ベストの焼具合の焼成率を算出しておけば、焼けたパンの重さを量れば中が生焼けなのか焼きすぎなのかすぐわかるわけで、全てのパンにそれをやっていると大変なことになってしまうが、1度徹底的にやってみるのもいいと思う。

幸い、パン屋は生地を成形するとき、全てのパンが同じサイズになるように、生地量を測って分割しているので、後は焼いた後の重さを量ればいいだけなので、やってみようと思う。生焼け報告後、すぐに大きな秤を購入したので、届いたらすぐに試していこうと思う。

実はこのパン、面構えはなかなかよく写真まで撮っていたのだった。こいつの中心が生焼けだったとは。パンは見かけで判断できん。測れ。
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by wazawazapan | 2009-04-28 08:07 | パン考
頑固親父の店は本当に美味いのか?
しなければならない、とか、絶対に、とか、頑なに、とか、そういう風に頭から決めてかかってしまうと
物事に広がりがなくなり、その瞬間に自分の可能性を消してしまうような気がするから、そういった言葉を発してしまった時はハッとして言葉を訂正してしまう。

例えば、レシピ本には「次にパン生地を1時間発酵させます」と書いてある。
何も疑問を持たずそのまま忠実に作ってしまえばそれまでだろうが、それよりこうやった方が
いいかもしれないけど、とりあえず本に書いてある通りにやってみようなんて考えながら焼けば、
同じモノが出来上がったとしても次回できるものは確実に違ってくる。

レシピ本に書いてあることは、著者が最良であると考えた結果であって、自分ではない。
味覚も感覚も違うのだから、結局、自分の最良は自分で見つけるしかないのだ。だから世には無数の
レシピがあるわけで、あなたにはあなたの、私には私の最良がそれぞれにある。

「このやり方が絶対に一番美味い」と言えるのは、何百年も伝統を守り続けたような人だけかもしれない。今、自分のパンの焼き方が最良で絶対においしいと声を張って言えないが、今一番うまく焼けるやり方となら言える。
今だけこうやって思っていて、ある一定の期間が経ったら、いつか同じレシピを忠実に作ることにシフトしていくのかと思っていたけど、もしかしたら、私の場合それが出来ないかもしれないと、最近考える。
次のおいしいを求めて果てしない旅に出てしまったような気がしている。

さて、頑固職人の店は本当に美味いのだろうか。

寿司や鰻などの日本に昔からあるものに関しては美味いといっていいと思う。
パンとなるとどうだろう?日本でのパンの歴史は浅い。フランシスコ・ザビエルらポルトガルの宣教師が伝えたと言われているが、日本人の口に入ることはほとんどなく、鎖国が解かれた後本格的に広まっていたらしい。木村屋があんぱんを発売したのが明治7年。100年ちょっとのパンの歴史。なんかイケル気がしてくるから不思議。明治維新?最近じゃん!みたいな。

独学ですし屋を開業しようと思わないけど、パンなら開業できた。頑固親父たちに立ち向かうのは地道な試行錯誤のみ。よーし、今日も焼くぞー!オー!
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by wazawazapan | 2009-04-27 07:20 | パン考
おいしいの基準
人によっておいしいというものが違うというのは、当然のことで、あの人はおいしいと言ったけど
私はおいしくなかったとか、そういうことはよくある。

おいしいの基準はどうやって出来上がっていくかには、各々のストーリーがある。
生きてきた環境、性格、出会った人、様々な要因に出会いながら、個々のおいしいは育てられる。
中でも大きいのは家庭の食生活だと思う。

産まれてから独立するまでの食生活はほとんどの場合、親の管理下にある。
親と子供の性格や顔かたちが似てくるのは食生活に大きな関係がある。
親が動物性のものを好みよく料理するのならば、丸々と太った子供が育つのは至極自然なことで、
その子も親になった時、親にしてもらったようにする可能性も大きい。
そうしていくうちにそれは家系となり、染色体による遺伝よりも、そんな環境的要因の方が
成長には影響を及ぼすと思っている。

話はそれ過ぎだが、まあ、とにかく、おいしいというのは個々の主観から成り立っているわけで、
その一致があると果てしなく嬉しい。
同じものをおいしいという喜びは本当に何にも変えがたい。夫婦で食の好みが一致しているならば
ケンカも少なくなると思う。それほどおいしいものは偉大なのだ。

うちのパンをおいしいと言って買ってくれる方にも色々な方がいる。
年配の方から20ソコソコの若いお嬢さん、主婦の方からサラリーマン風。
何度も買いに来て下さるということはきっとおいしいということでよいですか?
あなたの顔の2回目を見る度、おいしいの一致の幸せの噛み締めながら、
パンを慌てて袋に詰めています。

そして、明日はわざわざの日。小諸ほんまち町屋館でお待ちしております。
皆さんと会えることを楽しみにしております!
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by wazawazapan | 2009-04-24 08:06 | パン考
こだわりはないのです
パンについて説明を求められると「こだわっていますねぇ~」とよく言われる。
いえいえ、そんなことないんですよ、またまたぁ~という会話が続くのだが、
いえいえ、本当にそんなことないんです。

国産小麦の使用。日本国内で取れる小麦粉があって、しかもおいしい。
外国産の小麦粉にはまずポストハーベスト=収穫後農薬の危険があるし、
たんぱく含有量が多いのでよく膨らむ粉が多いのだが、よく膨らんだふわふわのパンに
興味がない為、使わない。
パンだって噛めば噛むほどおいしいというのがいいし、子供にふわふわのパンと言うけど、
子供こそハード系食べて欲しい。歯が一番丈夫なのは子供。顎も強くなる。
よく噛む食生活は食べすぎも防ぎます。

自家製酵母やイースト長時間発酵はおいしいから。
小麦の甘味が出て砂糖を使う必要もない。それだけ。

オーガニック素材。アトピーでもないのに何故?って聞かれるけど、
比べてみれば一目両全。レーズンだって何だって本当においしい。1度その味を知ったら
コストの問題では頭痛いけど、おいしいのを知ってて他のは使えない。

健康に関して安全で安心。食を生業とするならば、そんなことはあたり前だと思う。
家族の健康を大事にするように、自分の手で作ったものを食べるお客さんの体だって心配したい。

だから、本当にあたり前のことやってるだけで、こだわりなんてないんです。
ただの食いしん坊なんです。

*ポストハーベスト

長い輸送期間に虫などが沸いて食品がダメにならないように、収穫した農産物に農薬をかける。
農薬のプールを泳がせたり、様々な方法があるようだが、日本国内では使用が認められないため
国産のものにポストハーベストの危険は無い。
自分の口に入る直前にかけられる農薬は、栽培中にかけるものよりも身体への影響が大きいと
言われている。気になる人は調べて欲しい。知らないというのは本当に恐ろしいことだから。
外国産のものはウチでは一切食べていないのはこういう問題によることが大きい。
あっ、オーガニックのものは外国産でも食べてます^^

かけてる人も多分、自分の口に入らないからかけられるんだろうね。遠い国の人の健康が損なわれ
ようが、自分の生活の方が大事なんだと思う。遠くの国から運ばれてきたものが、
あんなに安く売られている事実をよく考えて買うこと、それが大切。
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by wazawazapan | 2009-04-21 07:16 | パン考
おいしいって何だろう。
一口食べて美味しいモノ。それは本当においしいものなのだろうか?

一口目で美味しいと感じるものは、大抵の場合、一口目の印象が最高によいものであって2口目、3口目と食べ進めるうちに飽きがくるものが多い。一口目のインパクトにこだわった結果、甘いとか、塩気とか、当然多めにつけているわけで、味見の段階で足りないくらいの味の方が、結果おいしかったという場合が多い。

大抵、ウチのパンを食べて一口目に美味いという人はいない。
お菓子類に関しては特にそうで甘さが足りないと言われることもしばしば。しかし、食べ終わった後、また食べたいと言ってくれる人が多いのは、やはり一口目の美味さを追求していないからだと思う。

滋味溢れるおいしさ、噛み締める度幸せになる味、食べた後にほっこりする感じ、あ~おいしかったと食べ終わったり、明日に残して置きたくなったり。大して美味しいとも思わなかったのに、1週間、1ヶ月するとまた食べたくなったり。そんな味。派手な美味しさありませんが、地味においしかったりします、わざわざのパン。

そして明日はわざわざです。みなさん、小諸ほんまち町屋館でお待ちしています。

http://www.waza2.com/

1.バゲット
2.チーズクッペ
3.ごま塩バゲット

4.カンパーニュいちじく
5.カンパーニュカレンツくるみ
6.ライ麦クランベリー

7.オニオンチーズ
8.シナレズ
9.いよかん丸

10.角食

12.ベーグルプレーン
13.ベーグルキャラメルナッツ
14.ベーグルチーズ

15.リュスティック
16.ぶどうリュス

17.ロデブ

18.全粒スコーン
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by wazawazapan | 2009-04-17 10:37 | パン考
インスタントドライイーストとドライイースト
イーストと聞いて不快な印象を受ける人がいるのは、世の中で天然酵母という存在が
健康志向と共にクローズアップされてきたからだと思う。
果たしてイースト=不健康で、天然酵母=健康なのか。

そもそも自然界の酵母の中で発酵力の強いものを培養したのがイーストで、
天然酵母の一種であるわけで、多分気に入らないのはその辺の科学的に培養っていうのが
嫌なのかな?

イーストだとか天然酵母だとか、要するに最終的なパンの味で判断すればいいと思っている。
イーストで短時間発酵させたパンは確かに美味くない。イーストでも微量で長時間発酵すれば、
天然酵母に匹敵するパンができるわけで、管理や安定した力のことを考えればイーストもいい。
大体、天然酵母の元種は管理にかなりの労力を要するので、いい加減な管理をしていれば、
発酵が腐敗に近づいていくし、お世辞にもおいしいといえるパンになるわけでないので、
天然酵母がキャッチコピーのパン屋が必ず健康で安全でおいしいか?と言ったら否なのである。

然るべきパン屋が然るべきパンを焼くことに意味がある。
だからイーストだって天然酵母だってなんだっていい。食べればすぐにわかるから。

そして、インスタントドライイーストとドライイーストの話。

現在、わざわざではイーストを上記の2種類を使っている。
生イーストはうちのパンのコンセプト(長時間発酵)に合わないので使用していない。

インスタントドライイーストというのは粉に混ぜて直接使える発酵力の強いもので、
通常スーパーに売っているものはこのタイプのものが多い。
ドライイーストというのはぬるま湯に溶かして予備発酵をしてから粉に混ぜるもので、
手間は少々かかるが、香りがよいと言われている。

うちはインスタントはフォカッチャやベーグルに使用し、ドライイーストをバケットや食パンなどの
超長時間発酵タイプのパンに補助的に使用していた。香り重視という点と超長時間発酵には
後者の方が優れていたのでそうしていた。

が、最近少し問題が出てきた。長時間発酵させると極端にドライイーストの使用量が少ないので、
ドライイーストが減らない。もちろん冷凍庫に保存して期限内の使用しているが、開封したての時よりも
発酵力が落ちてきた気がするのだ。
それに対して、インスタントドライイーストは発酵力が落ちてくるということはない感じがする。
ドライイーストを少しやめてインスタントドライイーストで超長時間発酵、試してみたいと思う。
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by wazawazapan | 2009-04-15 07:56 | パン考
自家製酵母の管理
うちのパンは主に自家製酵母を使うパンとイーストと自家製酵母を併用するパン、イーストのパンの
3種類に分かれる。最近は7割のパンが前者で次が2割、後者が1割といったところだ。
酵母の管理上の問題とパンの種類と酵母の相性で使い分けている。

少し前まではイーストのパンの種類が多かったのだが最近減っているのは、自家製酵母の
熟成がいい感じになり、パンのクオリティーが上がってきたから。

現在、小麦粉と水から起こしたルヴァン酵母と、麹から甘酒を作り甘酒から起こした甘酒酵母、
それから先日起こした新米の酒粕酵母の3種類を使用している。
それぞれに特徴があり、ルヴァン酵母は香りが高く焼き色が濃くつくが、発酵力にかけ高さが出ない。
甘酒酵母は力持ちでとてもよく膨らむ。酒粕酵母は小麦の甘みが強く出るような。
だからパンによってその配合のバランスを変えている。
パンチで生地を繋いでいくリーンなパンはルヴァン7割+甘酒で補助。
よく捏ねる焼きが浅めでフカフカなパンには酒粕。といった感じで。

果物やレーズンから起こした酵母は繋いでいくと独特の酸味が出てくるケースが多く、
今は使用していないのだが、昨年甘夏から起こした酵母はとても調子がよかったので今年も起こしてみたい。

さてさて、本題の酵母の管理。
ここで自家製酵母を使ったパンの味がかなり変わってくると思う。
うちのパンは自家製酵母を使っているが、よくある酸味はほとんどないといっていいと思う。
実に癖のない味で、ライ麦のカンパーニュを数日間スライスしながら食べていくと3,4日目に
舌の先でかすかな酸味を覚えるくらいで、逆に風味を求める人には少し物足りないかもしれない。

これは多分、酵母の種継ぎの仕方に由来するのではないかと思う。
現時点の理解だと、種継ぎの間隔を非常に短いスパンで繰り返していくと臭みのない
発酵力の高い種となる。
普段はメインで使っている粉で継いで、風味がかけてくると全粒粉を多く加える。

それぞれの酵母を2キロほど管理しているのだが、週末のわざわざの際にかなりの量を消費し、
元種の残りが数百グラムとなる。それを1日に1度の頻度で繋ぎ、週末までに2キロに戻していくという
ペースがとてもよくて、今、うちの酵母ちゃんが調子がいい。

ほぼ使い切った状態からのリカバリーの仕方が調子のよくなった理由のような。
以前より発酵力も高まり、風味が格段とよくなった。しばらくはこのやり方でいきたい。
だが、店舗を持ち週1回の営業でなくなった際はどうしようか。もう少しこの辺も研究しなければ。
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by wazawazapan | 2009-04-13 15:42 | パン考