脱線症候群
だっせん- しょうこうぐん【脱線症候群】

[名] 物事の本線から外れていく症候。
[使い方] 「ふぅ~む、これは軽い脱線症候群ですねぇ。お薬2日分出しておきますね。」

私は脱線症候群にかかっている。
物事から脱線するだけで命に関わることがあるならば、確実に余命いくばくもない程の重症である。

パン屋の時はこないだの通り、いつも後ろから時間に追われている。
脱線症候群は追われれば追われるほど、脱線したくてたまらない症状が出る。
時間がなければないほどに脱線したくなる性である。
あれをやらなければならないと思えば思うほど、くだらないことが気になってくる。
10分単位でパンを焼きながら、何故かいつの間にかPCでメールをチェックしてしまう。
うん?何でここにいるんだっけ?私。

確かあれは去年の冬だ。何十年もご無沙汰している小学校の同級生から電話がかかってきた。
名前を言われてもピンとこないくらいで、時間が経ちすぎて、思わず敬語で話してしまう。
20年のブランクは長い。すっ飛ばしてタイムスリップして昔弁になるまで7分はかかった。
同窓会の誘いだったのだが、実家もなく、誰とも連絡をとっていない私を探してくれたことに
まず驚いて感謝したのだった。結局は、パン屋の営業日で行けるはずもなく、
今度開催する時は、パン屋の日じゃない日にしてくれって頼んだけど、まさか覚えてないよな。

で、もし今年そんな誘いがきたら何を着ていこう?
パン屋の営業日を仮に外してくれたとしよう。8月は一ヶ月休みなので、いつでもいい。
8月の同窓会、会うのはもう20年以上ぶり。どれだけ年をとっていないかが勝負と言っていい。
小学校時代から変わらないというのは若干気持ちが悪いので、ショートパンツはやめた方がいい。
最近はずっとすっぴんで化粧をすると余計に恥ずかしいという、一周回っておかしな考え方に
なってしまっているので、あえてすっぴんでいこうと思う。小学生の時もすっぴんだったしね。
今更、かっこつけるのも恥ずかしいし、あれだ、気合が入りまくって空回りも恥ずかしい。
まぁ、ジーンズに白いシャツでいいやな。きーめた。

決めたはいいが、誘いがきてない。
何だ、今年はやらないのか…

ふと見ると、ホコホコのベーグルが熱い湯の中でぷかぷかと浮いている。
鍋の湯がぐらぐらと沸き立ってきている。ベーグルは沸騰させたお湯で茹でると
表面が粗くなる。いけね、ひっくり返さなきゃ。
慌ててベーグルを反転させながら、オーブンの温度を確認する。
200度オッケー、ベーグル投入!
ベーグルを焼いたら次に何焼こう?生地の様子を確認して…

ブログを書くの大変ですね!とお客さんによく話しかけられる。
趣味みたいなもんですからと応えながら、実は本当はもっと書く時間が欲しいと思っている。
本を読むことの延長線上で、ブログを毎日書くのも楽しくなってきた。
自分の心と対話しながら、自分の身の回りのことにエッセンスを加えて、
話を練ったりストーリーを書き出していくのも楽しいし、
本当は文章を書く時間がもっとあったら、もっといいのが書けるんじゃないかなんて
欲張りになってくる。パン屋の日は朝が早いから最近は9時、10時には寝てしまうし、
そんな時間がなくなってきているのが物悲しい。

いっその事、文章を書くのを仕事にしてみたらどうだろうと、文章を書くのが仕事って
どんなんだろうと考えていたら、○○賞みたいな小説の賞みたいのがポカンと頭に浮かぶ。
どれ?どんなんだ?とグーグルで検索すると、えらいたくさんの○○賞があって、
えっ賞金30万!えぇ100万!!えぇぇぇぇご、ご、ご五百万円!!!!!
パン何個分だろう?何個売ったら500万円だろう?え~っとえっ~と計算機、計算機…

チンッとなったオーブンの音で我に返る。
あっベーグルもう焼けてんじゃん。手にした計算機を置いて軍手に持ち代えた。
きゃ~~、ベーグルおいしそうぅ~、、ムフフ。

皆様も脱線症候群にはくれぐれもお気をつけ下さい。
仕事の能率はかなり低下しますが、程々の具合に抑えておきますと、
人生にそれなりの潤いが出ます。


・・・・・昨日、しばらくブログ休むって言ったのにぃ~
通販の準備してたら脱線症候群だって思ったら書かずにいられなくなって投稿します。
病気やね、病気。ホント重症だわ、わたし。
さて、もう脱線している時間はないわよ、わざわざさん。
16時までにじぇんぶお仕事終わらせなさい!
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by wazawazapan | 2011-03-10 14:13 | パン屋のたわいもない話


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